
緊急事態宣言の対象地域が全国に拡大されて、約一か月が経ち、さらに5月末まで期限が延長されました。新型コロナウイルスの影響に関するメディアの情報の中にも、メンタルヘルスに関する内容のものが多く見られるようになって来ました。
みなさん、いかがお過ごしでしょうか。私はこの一か月間、鬱々とした日々を過ごしていました。何かやらなきゃと焦りながらも、何も手につかないという状態が続いています。理事が順番に書いていくこのブログも、なかなか書くことができず、締め切りを伸ばしてもらう始末。昔うつ病だったころのあの不穏な感じが戻ってきてしまったように感じています。
20代半ばのころ、東京でソフトウエア開発の仕事をしていた頃に、うつ病になりました。再発を繰り返しながらも、自分なりのワークライフバランスを見つけて、30代中頃にようやく、もう再発することはないだろうと思えるようになりました。でも、自分で思っていた以上に今回の新型コロナウイルスのことがストレスになっていたようです。
私には元来「何か役に立つことをしていなければいけない」という思い込みがあります。そのせいでたくさんのタスクを抱えがちで、混乱しやすい私は、日々頭の中を整理するために、3つのことを習慣にしています。「モーニングページ」と「マインドフルネス瞑想」と「バレッドジャーナル」です。
モーニングページはジュリアキャメロン著『ずっとやりたかったことを、やりなさい。』の中で創造性を回復するワークとして紹介されています。今回はこのモーニングページについてご紹介します。頭の中で常にいろいろなことを考えていて疲れてしまう方や、不安になりがちな方、日々の忙しさに追われてやりたいことができていないと感じている方におすすめの方法です。
まず、新しいB5サイズくらいのノートを用意します。罫線が入っていないものがおすすめです。筆記用具も自分の好きなものでかまいません。私はコクヨの鉛筆シャープ0.9㎜を使っています。朝起きて一番最初にノートに向かうのが、無意識に繋がりやすいのでベストらしいのですが、自分のやりやすいタイミングで大丈夫です。朝でなくてもできる時に書く方が続けやすいと思います。
ひとりでリラックスできる環境で、好きな音楽をかけたりしてもよいです。気が散らないように机の上はノートと筆記用具以外は片づけて置きましょう。特にスマホやパソコンは手の届かない音の聞こえないところにおいておきましょう。準備ができたら、ノート3ページ分、思いつくままに書いていきます。誰かに見せるものでもないので、文法がめちゃくちゃでも、漢字が間違っていてもかまいません。
昨日は誰にあったとか、どんなことを話したとか、どう感じたかとか、こんな夢をみたとか、コロナが心配だとか、今日は体調が悪いとか、本当になんでも思い浮かんだことを考えずに書いていきます。何も書くことが思いつかないときは「なにもかくことがない」とか「かけない」とかその時思ったことをどんどん書いていきます。筆を止めずにとにかく3ページが埋まるまで続けて書くというのがポイントです。
もう3年くらいこの習慣を続けています。頭の中でもやもや考えていることを、書くことで外に出し、気持ちがすっきりします。時には、書いているうちに悩んでいたことの答えが出てくることもあります。ですが、不安や怖れが大きくてそれに向き合うパワーすらないときには、ノートに向かうことができなくなってしまうこともあります。私も今回を含め何度か中断していたことがありました。そんな時は、気にせず休んでください。少し力が湧いてきたときに再開すれば大丈夫です。
自粛要請で自宅にいることは、自分が思うよりも大きなストレスになっています。ちょっと普段よりイライラしていたり、やる気が出なかったりするのは自分のせいではなくて、今が先の見通せない非常事態だからです。まずは休むこと、そして自分とつながることで本当に大切なことが見えてくると思います。
NPO法人TATAKIAGE Japan 理事
小山いずみ