第9回ハマコン開催レポート

第9回ハマコン開催レポート

今年度最初となる第9回ハマコンが、5月14日(土)、いわきPITで開催されました。今回は大学生に高校生、そして小学生によるプレゼンと若い力が目立ったのと同時に、小名浜地区や双葉郡の地域づくりに関するプレゼンもあり、いわき市平地区からどんどん外へと広がっていることを実感するハマコンとなりました。ここではまずそれぞれのプレゼンをざっくりと振り返っていきます。

 

―いわきのみんなで文化祭をやりたい

今回のトップバッターは、東京理科大学に通ういわき市出身の大学生、菊井昌也さん。高校時代に多くの人たちが経験する「文化祭」を、学校単位ではなくいわき市の大勢を巻き込んで開催したいというのが菊井さんのやりたいこと。現在、学生として様々なボランティアサークルに携わるという菊井さんは、ボランティア活動や地域でのまちづくりアクションを体験することで、大きな学びを得ていると言います。

この経験によく似ているのが「文化祭」だと菊井さんは語ります。だからこそ、地域みんなで文化祭を企画することで、地域全体の交流が生まれるのではないかと。予算のかかる大型イベントでは難しいということで、ブレストでは、いわきで様々な活動をしている人が「自宅」で小さな文化祭を開催し、それが同時多発的に繰り広げられることで、いわき市全体が文化祭モードになるような「自宅文化祭」というアイデアが出されました。

 

 

―憧れの町・小名浜を作りたい

2番目のプレゼンターが、いわき市小名浜在住の高校生、草野壱成くん。自分の暮らす小名浜の町を、みんなが憧れるような町にしたいとプレゼンしました。高校生ながら、既存のまちづくり団体にも積極的に参加し、まちづくりに若い立場から意見を発しているという草野くん。まちづくりは未来のために行っていくものなのに、町の未来を担う若者がまちづくりに参加できないことに疑問を感じ、若者によるまちづくり団体を作りたいと、動き始めているそうです。

そこで、これから小名浜で整備が予定されている「汐風竹町通り」という通りの活性化案をブレストで募集。これから若い世代が積極的に街づくりに関われ、魅力的な地区になるような活性案を集めたいと訴えました。ベビーステップは、高校生によるまちづくり団体を結成することを目標に掲げ、これからさらにまちづくりに関わっていきたいと宣言。大型ショッピングモールの進出も決まっている小名浜地区だけに、更なる注目を浴びることになりそうです。

 

 

―双葉郡の楽しみをフリーペーパーにまとめて発信したい!

3人目のプレゼンターは、石川町出身で、現在は広告代理店に勤めながら、双葉郡の除染についての情報発信にあたっている緑川英樹さん。震災後から今まで一貫して双葉郡に関わる緑川さん。これから帰還の進むであろう双葉郡の出来事や人を、もっとたくさんの人たちに知ってもらいたいと、フリーペーパーの発行を考えているそうです。

しかし、1人ではなかなかブレイクスルーできなかったようで、様々な人の意見を伺いながら、魅力あるコンテンツを作りたいとハマコンに参加し、自分の思いをぶつけました。ブレストでは、協力者から様々なアイデアが寄せられ、双葉郡の面白い人たちをインタビューしながら、その人たちの周囲の出来事を紡ぎ合わせ、双葉郡の今を伝えていけるようなフリーペーパーにしたいというビジョンを、改めて心に刻んだようです。

 

 

―どこまで行けるか試してみたい 仲間と一緒に、自分たちの力で!

4組目は、四倉の児童クラブに通う子どもたち4人と、その児童クラブに関わる中島勝さんのプレゼン。昨年、民間交流プログラムで沖縄へと旅立った子どもたち。今度は、その時のお礼を言いたくて、沖縄に自分たちだけで行ってみたいのだそう。中島さんは、子どもたちの思いを知り、あくまで後ろから支えるような形で携わり、ハマコンに参加してみたらどうかと提案。今回のプレゼンとなりました。

子どもたちの希望は、「大人だと甘えてしまうので高校生と一緒に行きたい」ということと、「お金をどうやって集めるか意見を聞きたい」ということ。大人たちも交じってのブレストを経て、まずは多くの人たちにこのプロジェクトを知ってもらうために「吉本興業とコラボする」ことを決心した彼ら。まずは福島に根ざした活動を続ける福島在住の吉本の芸人にアタックするのだそう。さて子どもたち、どんな風に動いていくのか。とても楽しみです。

 

 

 

第10回を前に、プレゼンだけでなくブレストのほうも少しだけ形をリニューアルし、それぞれの車座に黄色いパネルを配置し、付箋をそのまま貼付けることで、アイデアが可視化されるよう工夫しました。瞬間的な閃きによってアイデアを出すブレインストーミング本来のスピード感を重視しての処置です。このおかげで、皆さん矢継ぎ早にアイデアを出せるようになり、議論が活性化し思わぬアイデアも出たようです。

さらに、こうしてスピーディーに、なかば反射的にブレストを行うことで、チームワークや一体感が生まれてきます。「誰かのアイデア」が「私たちのアイデア」に変化していく。そのプロセスがとても大事なのではないかと思います。皆さんが当事者意識を持って、しかし適度にユルく、楽しく、プロジェクトを育てていけるような息吹を感じることができました。

 

さて、次はいよいよ記念すべき第10回ハマコンとなります。6月30日木曜日。場所は今回と同じいわきPITとなります。1人でも多くの方に、このハマコンの熱を感じてもらえたらと思います。ぜひご参加下さい。

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