「2023春 地域実践型インターンシップ」開催レポート(2023/2/2~3/17)

「2023春 地域実践型インターンシップ」開催レポート(2023/2/2~3/17)

2023年2月2日~3月17日に、福島県双葉郡広野町で「2023春 地域実践型インターンシップ」を開催しました。

「地域実践型インターンシップ」とは、企業・団体が抱えている経営課題に対し、学生と経営者が協働して解決に取り組む実践型のインターンシッププログラムです。

12回目となる今回のインターンの舞台は、福島県広野町。東北から九州まで全国から10 名の学生が参加してくれました。

タタキアゲジャパンのコーディネートのもと、約6週間にわたりオンラインと現地での活動を組み合わせたハイブリッド形式で実施。現地での活動中は、受け入れ企業のひとつ「フタバ・ライフサポート」が運営する「双葉邸」に宿泊しながら、 4つの企業・団体の経営課題解決にチャレンジしました。

〇南双サービス株式会社
「お堅い中小企業がTikTokやパンフレットでPR!? 高校生のココロを掴む採用戦略をあなたのアイデアで実行しよう!」

〇株式会社大和田測量設計
「測量会社がまちのPR !? 地元のマスコットキャラクターを使ったYouTube動画を作成せよ!」

〇株式会社フタバ・ライフサポート
「福島県双葉郡のとあるビジネスホテルの挑戦。インバウンド向けの観光プランを作り、地域に外国人観光客が来る流れを生み出そう!」

〇株式会社新妻有機農園
「アグリベンチャーの挑戦!未来の地域を担う豪農を目指した新規事業を立案・実行せよ!」

このインターンシップの特長は、単なる体験型のインターンシップではなく、地域課題や受け入れ企業の課題に自分ごととして取り組むこと。

その結果、インターン終了後は、「広野町で就農したい」、「卒業研究の題材にしたい」、「また広野町を訪れたい」など、参加学生の多くが町や受け入れ企業・団体と今後も何かしらの関係を続けたいという感想を持つ結果に!広野町の関係・交流人口の創出につながる取り組みとなりました。

また、受け入れ企業からは、学生を受け入れたことにより、社員のモチベーションや仕事への意識にプラスの効果があったという前向きな声をいただきました。

広野町役場、受け入れ企業、宿泊先の双葉邸のスタッフをはじめとした広野町の皆さま、大きな愛情を持ってインターン生を受け入れていただき、ありがとうございました。

成果発表会

2023年3月16日に行われた成果発表会には、受け入れ企業、自治体などから35名の方にご参加いただきました。

震災復興から次のフェーズに向かって歩みを進める町で、10名の学生たちはどんなことにチャレンジしたのでしょうか?6週間の活動の成果をご紹介します。

*****

〇南双サービス株式会社

「お堅い中小企業がTikTokやパンフレットでPR!? 高校生のココロを掴む採用戦略をあなたのアイデアで実行しよう!」

「採用に効果的な若者目線のパンフレットと PR 動画を作成」がテーマ。

発信のキーワードを見つけるため、職員計 39 人に会社の魅力をインタビューしました。その結果、手厚い研修と指導などの「業務内容」と、親しみやすさやチームワークといった「会社の雰囲気・人柄」が会社の強みであることが分かりました。

そこでパンフレットでは、他社との差別化を図った正方形のサイズを採用し、インスタ風のデザインを取り入れて写真を効果的に使用。笑顔の写真を掲載し、福利厚生を前面に押し出して紹介するなど、業務内容とともにフレンドリーさを伝えることにこだわりました。

PR動画は、手軽さと見やすさを考えた1分間の縦動画を2種類作成しました。ひとつ目が業務内容と職場の雰囲気を伝える動画、ふたつ目が社員の人柄を伝えるインタビュー動画です。

ターゲットへのヒアリングの結果、「リアル」「面白い」「分かりやすい」動画が受けることも分かりました。今後はプライベートを楽しむ社員の「趣味」を押し出した動画などが若者の共感と興味を生むのではと提案しました。

「インタビューを通して社員の魅力を引き出してくれた」、「インターン生の存在が職場の雰囲気を良くしてくれた」と受け入れ企業もインターン生受け入れによるプラスの効果を実感してくださいました。

今後の採用活動でパンフレットや動画が活躍する日が楽しみですね。

 

〇株式会社大和田測量設計

「測量会社がまちのPR !? 地元のマスコットキャラクターを使ったYouTube動画を作成せよ!」

町の魅力を全国に発信し、若者を中心とした観光客を増やすため、「広野町のマスコットキャラクター『ひろぼー』を使った町の PR 動画作成」がテーマ。

ターゲットを設定し、それぞれの興味関心をリサーチしながら、2種類の動画を作成しました。

ひとつ目が、広野ならではの食の魅力をひろぼーが案内する動画「ひろぼーが広野町を 1 日食べ歩く」、ふたつ目が、学生~30 代をターゲットにした「ゆるキャラの 1 日に密着」です。PR 動画感を抑えて、自然と町に興味を持ってもらうよう工夫しました。

受け入れ企業からは、「若い視点は面白い。着眼点が違って衝撃的な驚きがあった」とお褒めの言葉をいただきました。

ひろぼーが広野町の美味しいものを食べ歩くかわいらしい動画、ぜひご覧ください。

▶▶▶「ひろぼーが広野町を 1 日食べ歩く」

 

〇株式会社フタバ・ライフサポート

「福島県双葉郡のとあるビジネスホテルの挑戦。インバウンド向けの観光プランを作り、地域に外国人観光客が来る流れを生み出そう!」

「インバウンド向けの観光プランを作り、地域に外国人観光客が来る流れを生み出す」がテーマ。

インターン期間中に6 組の外国人を対象にモニターツアーを実施。広野町を、双葉郡を巡るツアーの拠点として位置付け、「震災を知る」「新たな取り組みを知る」を鍵とした3 回のモニターツアー、ホテル宿泊者へのオプショナルツアーを行いました。

その結果を受けて、

・震災を知る「関連施設周遊」
・100年後のまちづくりに触れる「ワイン用ぶどう栽培の作業体験」
・日本文化を堪能する「ダルマ絵付け体験」
・山奥の秘境で生活する「非日常生活体験」

の 4 つのプランを提案しました。

また、「ホテル予約サイトでアピール」「参加者の SNS に体験談などを投稿してもらう」「外国人向け旅行サイトにツアーを掲載」などの具体的な広告戦略も提案しました。

受け入れ企業からは「今後の広野のホテル事業で新しい未来を作れると感謝します。5 年後 10年後の未来に向けて発信できるのが楽しみ」と高評価をいただきました。

双葉郡が外国人観光客でいっぱいになる未来が楽しみになりますね!

〇株式会社新妻有機農園
「アグリベンチャーの挑戦!未来の地域を担う豪農を目指した新規事業を立案・実行せよ!」

テーマは「新規就農者が増えるような稼げる農業の枠組みづくり」。

課題解決のため、水稲栽培の状況をデータで示した上で、新妻有機農園のお米と野菜を掛け合わせた、3つのアイデアを提案しました。

1つ目は、集約的に土地を活用し大きな利益を上げる大規模園芸拠点「双葉ギガ団地構想」。

2つ目は地域おこし協力隊の制度を利用して新規就農に繋げる「ひろ農サポーターズの結成」。

3つ目は「広野のみかんは私に任せろ!」。広野みかんの加工品やそれらの販売先を提案し、なんと、インターン生のひとりが大学卒業後に広野町で就農する決意を述べました。

受け入れ企業からは、「自分たちも勉強させられた。最初は受け入れができるか心配だったが、3人に『楽しかった』と言って帰ってもらいたいと思っていた。実際に『楽しかった』と言ってもらえて本当に嬉しかった」と学生たちと受け入れ企業との間に良好な関係が築けたことがうかがえました。

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