
2月16日(日)にいわき文化芸術交流館アリオスにて、「いわき地域の復興と未来を考えるワークショップ」(主催:福島県いわき地方振興局、運営:タタキアゲジャパン)が開催されました。
小雨の降る中でしたが、午前・午後合わせて延べ100名を超える方にご参加いただきました。
市民の皆さまのみならず、高校生、県外からいわきを訪れた大学生、ワーキンググループメンバー、運営委員の皆さまなど、さまざまな年齢層、バックグラウンドを持つ方がひとつのデーブルに集まったワークショップでは、皆が自由に意見を出し合い、たくさんのアイデアが出されました。
当日のワークショップの模様を、ワーキンググループごとにご紹介していきます。
■交流ワーキンググループ
[テーマ]
いわき地域の観光を盛り上げるための効果的な情報発信について
[プレゼン]
いわきの観光の現状として、家族連れが多い一方で、リピーターが少ないという課題があります。一方、観光する際の情報源としては、インターネットやSNSでの口コミを参考にする人が多くなってきています。
そこで、交流ワーキンググループでは、インターネットやSNSを通じて、いわきらしい情報を発信していくための解決策として、「いわき観光創生研究会」の発足を提案しました。この研究会を、観光に関心のある市民が集い、共に学び、さまざまな観光コンテンツを生み出しアクションしていく場、市民が繋がる場として位置づけ、例えば、観光アンバサダー、観光LINEコンシェルジュ、TikTok投稿コンテストなどを検討してみたいと考えています。
[ワークショップ]
「いわきの観光。どこを誰にどのように発信したいですか?」をテーマに、グループに分かれ、以下のようなアイデアが出されました。
・有名な観光地というよりは、人に会いに行くなど、そこにしかない「何か」が求められているのではないか。大きな施設以外にも人が流れる情報発信の仕組みがほしい
・無料で楽しめる場所、低予算で楽しめる場所など、いわきの「普通」を学生や海外の人に楽しんでもらうための仕組みづくりが必要。観光客は、私たちが普通だと思っていることを魅力的に感じてくれる。スタンプラリー形式にして、次のサービスに繋げたり、SNSへの投稿でサービスをするなど、また来てもらうための仕組みづくりをしたい
・いわきは海のイメージが強いが、山や星空もPRしていきたい。その他にも、B級グルメ、お祭り、神社仏閣を巡る御朱印ツアー、炭鉱の遺構や円形コロシアムといったマニアックなスポットをまとめたガイドブック作りなど、様々なことが観光コンテンツとして考えられる。定番スポットへの集客をさらに伸ばし、そこを訪れた人に、マニアックなところも紹介していきたい
・観光客に訪れてもらうために、まずは市内の人に発信してもらうことが必要。また、インターネット上の観光ランキングがいつも同じだとつまらないので、色々な視点でランキングを作ってはどうか
・観光コンテンツとしては、地元の人が行ってみたい店、個人店などローカルスポット、食と歴史を組み合わせたツアー、体験型ツーリズムなどが考えられる。SNS、インターネットはもちろん、マップを作ったり、インフルエンサーに発信してもらうのも手。また、人の魅力は伝播するので、人もツールになりうる
・高校生や大学生にターゲットを絞り、合宿などで使ってもらえないか
・一番の問題は、どのように観光するのかという点。いわきは車社会であるというのが課題なので、電車やバス、自転車などで移動しやすい仕組みづくりが必要
[運営委員の皆さまからのコメント]
・「地域への愛」という観点から、共生ワーキングでの議論とも重なるところがあった。自分自身、「どこを」と聞かれるとなかなか具体案が出てこないが、今日のワークショップを経て、「繋がればいいんだ」と気づいた。自分が分からないことは教えてもらえばいいし、そこで見えてきたスポットをつないでストーリーを紡いでいくことができれば、県外の人にも売れるコンテンツになるのではないか。まずは身近なところから、友達が来た時に案内できるいわきを想像してみたいと思った。
・SNSを使い、「また会いたい」という感情や交流が生まれるコンテンツが作れると素晴らしいと感じた。「いわき観光創生研究会」の今後の活動にも期待したい。
さまざまな方のアイデアが集まり、参加者自身が、いわきの魅力・観光スポットについて情報交換をする場ともなったようです。このような取り組みが、「いわき観光創生研究会」でさらに活性化していくのでしょうか?今後の展開もお楽しみに!
グラレコ:長谷川 久三子