
2月16日(日)にいわき文化芸術交流館アリオスにて、「いわき地域の復興と未来を考えるワークショップ」(主催:福島県いわき地方振興局、運営:タタキアゲジャパン)が開催されました。
小雨の降る中でしたが、午前・午後合わせて延べ100名を超える方にご参加いただきました。
市民の皆さまのみならず、高校生、県外からいわきを訪れた大学生、ワーキンググループメンバー、運営委員の皆さまなど、さまざまな年齢層、バックグラウンドを持つ方がひとつのデーブルに集まったワークショップでは、皆が自由に意見を出し合い、たくさんのアイデアが出されました。
当日のワークショップの模様を、ワーキンググループごとにご紹介していきます。
■健康ワーキンググループ
[テーマ]
市民の健康向上意識の醸成について
[プレゼン]
いわき市は、ほとんどの健康指標で県内ワースト3に入り、「健康意識の改善」が大きな課題となっています。
健康ワーキンググループでは、「健康」というキーワードから一般的に想像される肉体的な健康に加えて、社会的な健康、精神的な健康という3つの健康を意識することの重要性に着目しました。
その中から、社会的な健康、精神的な健康が害されている状態の一例として、「ひきこもり」を取り上げ、そのような方々へのアプローチ方法として、「動画配信」という手段を提案しました。さらに、動画配信だけではなく、リアルな場でのイベントと組み合わせることで、社会とつながるきっかけづくりをしようというアイデアです。
実際にリアルなゲーム大会を実施し、ひきこもり経験者や子ども、大人、さまざまな境遇の人が一緒に楽しむ場を実現したことで、手ごたえも感じたそうです。
[ワークショップ]
「どんな動画を見たい?どんなイベントに参加したい?」をテーマに、グループに分かれアイデア出しをしました。
動画のコンテンツ案として出されたのは、以下のようなアイデアです。
・薬や副作用について、オンラインでうつ診断ができるコンテンツなど、直接、課題解決につながるような内容
・食と健康を組み合わせた動画でヘルシーレシピの紹介。値段の表示やカロリー表示ができるとなおよい。また、地元の食材を紹介して、地消地産に繋げればもっと広がりがでるのではないか
・ポジティブになれる内容やストレス発散になるような内容
・健康になる、体にやさしい温泉の入り方
・「心療内科に行ってみた」、「パワースポットに行ってみた」など、実際にやってみる動画
・焚火や滝の音が流れ続けるような静的な内容。さらに、その動画を撮った場所への行き方を示して、そこに行ってもらえるような仕組みづくり
・そもそも何を見たらいいか分からない人向けに、動画をおすすめしてくれるような仕組みづくり
イベント案としては、以下のようなアイデアが出されました。
・ポケモンGOで集合して、青空ゲーム大会
・e-sports大会などのイベントで集まったついでに、血液検査、マッサージ、ヨガなどが受けられる機会をつくる
・VRやライブ配信でのヨガイベントの実施
・動画のレシピコンテストをリアルな食のイベントへ繋げる
[運営委員の皆さまからのコメント]
・社会的健康を考える上では、誰かを救うためという感覚ではなく、お互いに救いあうという感覚が必要なのだろう
・ゲームイベントなど自分の好きなことを発展させて、社会に繋げていくというアイデアは素晴らしかった
参加した皆さんにとっても、「健康って何だろう」と改めて考えるきっかけになったのではないでしょうか。
今回開催したワークショップでは、市民と行政が同じテーブルにつき、「交流」「健康」「観光」という3つのテーマについてアイデアを出し合いました。いただいたアイデアをもとに、各グループ今後の活動をさらに発展させていく予定です。今後の展開にもご期待ください!
グラレコ:長谷川 久三子